2021年06月14日

Presidentをどう訳すか

ほとんどの日本メディアはマフムード・アッバス氏を「パレスチナ大統領」ではなく「パレスチナ自治政府議長」と書く。理由はよく分からない。日本政府はパレスチナを国家承認しておらず、従ってパレスチナは国家ではなく、国家ではない組織に大統領がいるのはオカシイ、という理屈なのだろうか。大統領と書いたら日本の外務省に怒られるのか。あるいは怒られるかもしれないと思って自主規制しているのか。パレスチナ以外には、例えばクルディスタン地域(イラク)の大統領も日本のメディアは自治政府議長と書く。

奇妙な言い換えのせいで記事の内容が分かり難くなっていることも多い。そもそも「自治政府議長」なるものが、どのような職位なのかが全く分からない。大統領と書けば話が分かりやすいのにと毎度思う。

というわけで今日BBC Japanの記事を読んでいたら、「パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長は・・・」というくだりが出てきた。
イスラエル、ネタニヤフ氏が退陣 ベネット新政権が発足-BBC Japan

ほほう、BBCもそういう書き方をするのか、とも思ったが気になったのでオリジナルの英文記事を見たら「Palestinian President Mahmoud Abbas」と書いてある。
Netanyahu out as new Israeli government approved - BBC
記事を翻訳するときにまで気を遣うのか、というのは新たな発見であると同時に更なる不可解でもあり、そこまで徹底する理由もまた分からない。

たしかにPresidentという語には様々な意味がある。「社長」と訳す場合も多いし、文脈によっては「議長」を意味する場合もあるだろう。

それでも同じ記事の中で「US President Joe Biden」を「アメリカのジョー・バイデン大統領」と訳し、「Palestinian President Mahmoud Abbas」を「パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長」と訳すのはどうなんだろう。単に分かり難いだけでなく、何か翻訳として間違っているような気がしてならない。
 
posted by 非国民 at 20:37| Comment(0) | 雑念 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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