2011年05月31日

政治「倫理」の濫用

どうしてこの国では推定無罪という考え方が受け入れられないのだろう。本当に文明国なのか。

毎日新聞の記事「大府市議会:議員政治倫理委 釈放の久野市議に辞職勧告」によれば、公選法違反の容疑で逮捕され名古屋地検が処分保留で釈放した市議に辞職が勧告されている。政治倫理委員会の「買収の疑いを生じさせ、逮捕という事態を引き起こしたことは政治倫理要綱に違反した」という理屈は、いくら何でも納得し難い。この件では起訴すらされていない。被告人ですらないのだから推定無罪以前の話だ。

地方議員には国会議員のような不逮捕特権は無い。こんな乱暴な理屈が通るのなら、警察は逮捕するだけでいつでも議員を辞めさせることが可能になってしまう。検察にしても、処分保留で相手の政治生命を絶てるのなら、わざわざ起訴して裁判で有罪を立証する必要など無くなってしまう。

実際に冤罪であるのかどうか、それは私には全く分からない。分からない以上は犯罪者扱いすべきでない。
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2011年05月05日

マル激のススメ

videonews.com、5金につき無料公開のマル激。今回後半の主役は河野太郎氏だ。

http://www.videonews.com/on-demand/521530/001858.php

あちこちで「河野太郎は共産党」と言われ続けて、それをあまり嫌がっている風でもない(むしろ誇らしげにも見える)河野さんが面白い。「合理的な説明が付かない以上、私は納得しない」と繰り返す河野さんのコメントを聞きながら、要するにこの国は近代社会の構築に失敗したのだと改めて思う。

「河野さんは東電とか電事連は全然怖くないの?」と直球で斬り込む神保氏のデリカシーも素敵。

ちょいと長いが、これは見た方が良い。
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2011年04月16日

今度は自販機とパチンコ屋か

自販機もパチンコ屋も、別に無くても構わないと私は思う。思うけれども、それは私の個人的な感想だ。

個人的な感想を公権力の執行に直結させるのが石原さんの凄いところで、さすが耄碌した権力者は度し難いと改めて感心する。

目に付きやすく叩きやすい相手を厳選して槍玉に挙げ、貧乏人の不満の矛先をそらすというのは、毎度お馴染みの石原流である。実際の効果を考えない安直な「シンボル叩き」は既に何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も繰り返され、私はとっくに見飽きてしまった。そして東京はどんどん退屈な街になって行く。
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2011年04月13日

いくらなんでもこれは詐欺だ

日本政府による福島第一原発の事故評価が「レベル7」になった。私自身はとっくに「6」で、場合によっては「7」も有り得ると思っていたが、やはり驚いた。選挙が終わった途端にこの発表だ。さすがに酷すぎないか。

先日の統一地方選挙では、既存の原発を抱える自治体、あるいは新規の原発建設計画を抱える自治体でも首長選挙や議会選挙が行われた。当然ながら原発の是非は無視し得ない争点となっていた筈だ。このタイミングで言うのは完全に詐欺だ。

しかも、この期に及んでの原子力安全・保安院は、放出された放射性物質をチェルノブイリの10%程度「に過ぎない」と言う。チェルノブイリの10%というのが、どれほど途方も無い値であるのか、事の重大さを理解しているとは到底思われない。まさに取り返しのつかない事態を招いた責任の一端がが彼らに無いとは絶対に言わせない。

発表の通りだとすれば、事故発生直後の数日間で既にレベル7に相当する放射性物質が周辺環境中に播き散らされていたことになる。その事実を今日まで知らなかった筈はあるまい。本当に知らなかったとすれば、そのこと自体が刑事訴追にも値する重大な過失だ。単なる職務怠慢の域を超える。無論、知っていて隠していた(と私は思うが)とすれば、もはや犯罪行為以外の何物でもない。

ロイターやBBCといった海外メディアも今日になって大きく伝えているから、マスコミが隠していたとは考えられない。東電が嘘をついていた可能性も高いが、そんなことは当然想定するべきで、だからこそ、日本以外の多くの政府は、早い段階から独自にデータを収集し、各々のガイドラインのもと自国民にメッセージを発していた。

「誰が」この情報を隠していたのか、必ずや明らかにされることを願う。

さて話はずれるが、海洋の放射能汚染に関する拡散シミュレーションを日本の役所はやっているのだろうか。諸外国はとっくに始めている筈だし、そろそろその結果がネット上にも出て来る頃かと思う。これもまた、日本だけが後になって渋々出すという愚が繰り返されるような気がしてならない。
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2011年03月05日

国旗損壊罪の愚

自民党が「国旗損壊罪」の新設を目指しているらしい。言い出したのは高市早苗。分かりやすいなあ。

与党でなくなることによって存在意義のほとんどを失った自民党は、やはり純然たる右翼政党として生き残りを図るつもりなのか。さすがに党内でも異論は出ているようだが。

私自身は日の丸に対して格別の恨みも憎しみも無いから、燃やそうという気はないが、それでも刑事罰をもって威圧しようという発想は気に入らない。本当に日の丸が好きな人に対しても失礼であろう。

ところで、日本国憲法の理念を真っ向から否定するバカ右翼たちが堂々と日の丸を掲げているのは、あれは「国旗の侮辱」に当たらないのだろうか。
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2011年01月24日

ケンサクより酷い

リアルタイムのニュースには疎いので、何を今更な感はあるが先日議会を通ってしまった「東京都青少年健全育成条例」の改正。

これほど分かりやすい悪法も珍しいと思う。既に多くの人が危惧し指摘もしているのが恣意的な運用の可能性。「健全」だの「有害」だのという価値判断を多分に含む規制である(こと自体も問題なのだが)にもかかわらず、条文では規制対象が極めて曖昧にしか定義されていない。

それ以前の問題として、この条例に関しては規制の目的と手段が整合していないという気がしてならない。杜撰と言うべきか、悪法の悪法たる典型的なパターンだ。無意味な規制は無意味であるだけでなく、必ず大きな弊害を伴う。そもそも、規制対象が「青少年の健全な成長を阻害するおそれ」について、その合理的な根拠が一切示されていない。

この件に関して印象的だったのは「日本人の良識だ」という石原都知事の発言。日本人に良識があるのは知っているし、別に悪いことだとも思わないが、「それを決めるのは私だ」というセンスが、いかにもあの人らしいと呆れた。
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2010年05月29日

現実を見ているのは沖縄人の方だ。

琉球新報の社説は、辺野古沖の新基地建設を「実現性ゼロの愚策」と評した。

たぶん、その通りだろうと思う。
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2009年10月15日

知らなかった私も情けないが

これには本当に驚いた。

所在不明者発見:DV加害者には連絡せず 警察庁が方針(毎日新聞)

今までは知らせてたんかい(怒)!

まさかそんなことは無いと信じたいところだが、今もって日本の警察はDVが犯罪行為だという認識に欠けているのではなかろうか。
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2009年09月04日

自民党の行方

大方の予想をも超えた負けっぷりを実現した自民党。彼らは、この先どこへ向かって行くのだろう。まあ私なんぞの心配することじゃないし、いずれkuroneko師匠あたりが綺麗にまとめてくれるのを期待したいところだが、ちょこっと思ったことを書いておこう。

まず、少なからぬ人が4年前には自民党に投票し、今回はしなかったわけだが、彼らは何を思って自民党に票を投じなかったのか。そりゃあ色々とあるだろうけど「自民党なんて無くなってしまえ」と本気で思った人はそれほどいないと思う。「いくつかの点で自民党は変わる必要があり、かつ、与党でいる限りは変わらない」というのが大方の判断だったんじゃないかなあ。

私自身も(全くもって余計なお世話だが)自民党は変わった方が良いんじゃないかと思っている。とは言っても、一応は政党なんだから理念や政策を変えろとは言わない。時と場合によっては(トンデモ保守はともかくマトモな保守であれば)保守政党にもそれなりの存在意義があるわけだし。ただ、政策決定に到るプロセスというか、政策を決定出来ないプロセスというか、その辺の体質みたいなところは、さすがにもう少しどうにかならないのかなあと思う。

というわけで、現実に野党となった自民党は、その体質を変えられるのだろうか。残念ながら、見通しは明るくないように見える。落選した人、当選した人の顔ぶれを見る限りでは、さして期待できまい。

無駄に長い間政権の座にいたせいもあって、自民党の意思決定層はむやみに平均年齢が高い。発言力を持っているのは60代、70代が中心だし、若手だ中堅だといわれている人たちは、そのほとんどが3世4世の世襲議員だったりする。今回の惨敗によって議員の絶対数は大幅に減ったが、その構成は結局変わっていない。自民党を変えられそうな人はもう残っていないんじゃないかな。

ちょっとでも芽があるとすれが、河野さん、石破さん、舛添さんあたりだろうか。3人とも(三者三様の理由で)私は大嫌いだが、あいにく彼らは麻生さんと違って馬鹿ではない。いまだに自民党に残っているからには、残っているなりに何かしら考えがあるのかもしれない。

自民党が一つの組織として存続して来た最大の理由は「与党」であったことだ。それを失った今後、新たな存立基盤の模索は避けられないだろう。紛う事なき正真正銘の右翼政党として先鋭化する可能性も考えられる。あまり考えたくはない可能性だが、本根を曝け出せは良いだけのことだから、これは案外簡単かも知れない。

逆に、右翼を切り捨てて(これは難しいだろうなあ)中道政党への道を進む可能性もある。もっとも、そうなってしまうと似たような二つの政党以外に選択肢が無いという二大政党制の最も退屈なパターンに陥ってしまうわけだが。

ちなみに私自身は、自民党が無くなれば良いとは思っていないが、変われないのなら無くなっても仕方がないとは思う。そもそも二大政党制がそれほど優れたシステムだとは全く思っていないし、二大政党制的な枠組みだとしても中道連合と左派連合が確執する構図の方を遥かに期待する。

いずれにせよ、自民党の行方は私にとって「割りとどうでもいいこと」であって、でも(あるいは、だから)それなりに面白い。
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2009年06月18日

県警本部長の謝罪

足利事件の犯人とされていた菅谷さんに対して、栃木県警の本部長が謝罪したというニュースが報じられている。

そりゃまあ、謝った方が良いとは思うけど、本当は警察の問題じゃない。彼を「犯人」にしてしまったのは、裁判所だ。まず第一に責任があるのは裁判官であり、次に検察だろう。

警察は時々間違える。もちろん良いことではない。良いことではないが、それは常に起こりえる事なのだ。だからこそ法廷においては「警察は間違える」ということを前提にして審理が行われなければならない。さらに言えば、(本件がそうだったように)裁判所だって時々間違える。決して許される事ではないが、それだって常に有り得る。再審という制度は「裁判所も間違える」という前提にもとに置かれている訳だし。

だから、今回のようなケースにおいて、真っ先に警察が謝罪するというのは、ちょっと筋が違っているんじゃないかなあ。

前から思っている事だけど、今回のような冤罪に関しては、原審の判事、起訴した検事、あるいは逮捕した警察官など、実名を明らかにするべきじゃないだろうか。例えばイギリスの新聞はそれを実行している。名前だけじゃなく顔写真と現在の肩書きまで載せてコメントを求めている。

とにかく、「警察は時々間違える」という前提に立って裁判を行うこと。これこそが、私たちが教訓としなければならない最も重要な点だろう。

言うまでもない事だが、逮捕された時点で犯人と決めつけてしまうメディア(を含む私たちの社会)の有り様も問われなければならない。そして、それは制度の問題ではなく、私たち自身が変わる以外に解決の道はない。
posted by 非国民 at 00:10| Comment(2) | TrackBack(1) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする