kuroneko老師が
難読地名シリーズを展開しているので、便乗してみる。
当アジトから少し北に行くと「北方十字路」という交差点があって、この「北方」を「ぼっけ」と読む。これは難易度が高いと地元民ながら常々思っている。そして、この十字路を東西に横切るのは「木下街道」であり、聞いて驚け「木下」を「きおろし」と読む。難読である。
難読地名には幾つかのヴァージョンがある。大まかに言えば
1. 馴染みのある読みとは違う読み方をする
2. どう読むか見当も付かない
3. そもそも見たことがない漢字
ということになろうか。
前述の「北方=ぼっけ」「木下=きおろし」は、1.に該当する。木下街道は、その名の通り木下という街に繋がる街道であり、木下は利根川の水運で栄えた河岸である。ここで材木を舟から下ろして陸路で江戸まで運ぶから「木下」。講釈を聞けば納得できる地名だが、いきなり見て読めるかと言われると難しい。
当アジトの少し南には「原木」という地名があり、これは「ばらき」と読む。関東人にとっては難易度が低いようだが、関西人には「原」を「ばら」と読む発想がないようで、しばしば驚かれる。
2.に該当するのは「神々𢌞」。近所というほどでもないが、木下街道の途中に出てくる地名で「神々𢌞」と書いて「ししば」と読む。何故そう読むのか、見当も付かない。さらに、木下を過ぎて利根川沿いに進むと「安食木杭」という地名に行き当たる。この「安食木杭」は「あじきぼっくい」と読むが、ここまで来ると驚きもない。驚きを遥かに通り越したような地名である。
3.は、さすがに近所ではないが、自治体単位では難読の東横綱とも言える「匝瑳市」が千葉県にはある。この「匝瑳」を「そうさ」と読むのだが、意外も何も見たことがない漢字なので、何とも感想が湧かない。
余談ながら、難読地名というのは英語圏にも存在する。ウスターソースの由来となった英国のウスターという街は「Worcester」と表記する。どうやったら「Worcester」を「ウスター」と読めるのか。英国人でも納得できる人は少ないようだ。こうなると、もはや何のための表音文字なのか、不可解極まるべし。