
バングラ音頭における永久革命の理論と実践。
ジャケット越しに微笑んでいるのが、今回の主犯、Balwinder Safriである。2003年のこのアルバムでは、彼が全てのナンバーを作曲し、歌っている。そして、怪しさを絵に描いたようなこの男の素性が、実はよく分からない。
インドのパンジャブで生まれ育ち、80年代以降はイギリスで活動しているらしい。いくつかのバンドを経て、1990年にSafri Boyz結成。ターバンと髭からしてシーク教徒だと思われる。バーミンガムにあるインド系専門のレーベルからThe Safri Boyz名義で4枚のアルバムが出ている。本作はその4枚目。
The Safri Boyzは、彼を中心にした8人組で、写真を見ると、印英取り混ぜた構成のようだ。

ターバン率50%。
歌われているのは、バングラbhangraというパンジャブ地方の民謡。主にロンドンでクラブシーンに浸透した結果、テクノやレゲエ、R&B等と融合して独特のダンスミュージックと化している。「バングラ・ビート」とか呼ばれて、一瞬だけ日本でも流行ったアレですね。巷間伝え聞くところでは、これがインドに逆輸入されて、さらに複雑怪奇な進化を遂げているらしいが、小心者の私はそこまで深入りする勇気を持ち合わせていない。バングラについては「愛のバングラ」というサイトが詳しい。
楽曲はこんな感じ。これは本アルバムの収録曲では無いが、基本的にこの路線である。それにしても、この踊りは・・・パンジャブの盆踊りか、ロンドンのパラパラか。歌っているのは三波春夫か。
バングラのメロディにはある程度決まった「型」があって、そこに韻を踏んだ歌詞が載せられている。だから、パンジャブ語の分からない私には、どの曲も割と同じように聴こえてしまう。しかも一曲が長い。そこそこキャッチーで面白いんだけど、延々と聴き続けていると目眩がしてくる。バングラ・ビートよりも、バングラ音頭と呼びたくなる所以だ。聴いていても身体が動き出す様な気分にはならないので、私の中にはインド人の血はあまり流れていないのかも知れない。
目眩が堪え難くなってきた頃に「お手柔らかめ」の曲もあって、心底ほっとする。これは本アルバム3曲目の「Kee Aakhan」。凡人は、この辺行っときましょ。
そうすかぁ?
やっぱり私、インド人の血が薄いのかなあ。カレーは好きなのに。
http://jp.youtube.com/watch?v=WXcMAMu_yuk
なっ・・・
確かにリズムは薄味ですが、そこまで言われるほど小物かなあ。ヴォーカルは結構チカラあると思うんですが。でも私は寝たくない。
youtubeのCMはアレは何なんですか。まさか、ハードボイルドのつもりなんでしょうか。三船さんはチャールズ・ブロンソンと出てた西部劇が良かったなあ。
まるで「TRF」とか「ZOO」とか、まるで小室ファミリーみたいな風情です。あ、ZOOは小室ファミリーじゃないか。
>ブロンソンと出てた西部劇
サムライ in ウェスタンみたいなのでしたっけ? 列車強盗とか何とかそんなやつ(超うろ覚え)。
私はどっちかって言うとターバンに目が行ってしまい、カザフスタンの津軽三味線バンドを思い出してしまいます。サウンドは全然違うんだけど、例えて言うならエルメスのバッグから葱や大根が見えているような理不尽さに、何やら通じるものがあるような気がしてなりません。ま、そういう点では、実はTRFなんかも同じなのかもしれませんが。
これでしょうか
↓
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD12276/
あ、それですそれ。
本当は、西部劇って基本的に嫌いなんですよ。この「レッド・サン」も偏見に満ちた先住民の描き方は全くもって酷いと思うけど、三船さんは良かったなあ。
http://jp.youtube.com/watch?v=g_E9vFLw-R0&feature=related