2004年11月11日

Ljiljana Buttler【The Mother of Gypsy Soul】

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ボスニアより届いた驚愕の一枚。タイトルに偽り無し。
http://www.snailrecords.com/wholeframeartists.htm

試聴はできないのですが、上記サイトに衝撃的な経緯が詳述されています。
とりあえず日本語で読みたいと言う方は、こちらのページ (音楽鵜)でも紹介されています。

重い、あまりにも重い歌声。一体何なんでしょうかこのおばはんは。
ニーナ・シモンの声をさらに低く太くしたような“おっさん声”。
淡々と屹立する歌声が、まるで祈りのようにも聴こえます。

このアルバムには、ロマ語、セルビア=クロアチア語、マケドニア語の歌が収録されていますが、ここでは政治的表明としてではなく、各民族の楽曲が単純によき楽曲として等価に取り扱われています。

さらに、旧ユーゴの民族共存を祈る音楽家集団モスタル・セヴダ・リユニオン(内戦さなかのサラエボで結成されたという)の、集中力に満ちた演奏が印象的です。映画『アンダーグラウンド』でも活躍したセルビア最高のトランペット奏者ボバン・マルコヴィッチも参加しています。

一人でも多くの人に、しみじみと聴いてもらいたい一枚です。
私たちの生きる世界には、このような作品を世に出すレコード会社こそが求められていると信じます。
posted by 非国民 at 01:34| Comment(1) | TrackBack(0) | 音楽;中東欧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ジャケからも濃い雰囲気出てますね。
試聴したいな。
Posted by 死ぬのはやつらだ at 2004年11月11日 13:50
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