大阪での仕事が終わって軽く飲んだあと「フェイさん、見た事ないんだったら案内しますよ」と地元のスタッフに誘われて、深南部の最奥“飛田新地”を歩いてみた。
話に聞いたことはあったが、この目で見るのは初めてである。
つくづく不思議な街だと思う。いわゆる「悪所」であることには間違いないのだろうが、「悪」の臭いは丹念に拭い去られていてる。カオティックな猥雑さは微塵も無く、極めて慎重に隔離され管理の行き届いた「悪所」であるように思われる。こう言ってよければ清潔な印象すら受けた。東京には無い種類の街だ。
同行したフォトグラファーのどろぐま氏は「SFの世界に迷い込んだような」と評していたが、全く同感である。そこで行われる商売を考えれば、そもそもが虚飾の街であることに何の不思議も無いのだが、それにしても、と思う。描き割りのような景色が延々と続く(飛田新地は私が想像していたよりもずっと広かった)虚飾の街。それは誇張ではなく本物の異世界であった。
2010年12月14日
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例えばディズニーランドのような清潔さ、とでも言えば、その圧倒的な虚構感、目の眩むような嘘臭さの一端でも伝わるでしょうか。
なんとなく、文学=神話の虚構性というのとも関係している感じですね。
行ってみたい!
飛田新地とかには地元民と一緒じゃないと。
いろいろお作法がね、わからないもので。
しっぽだけ残して帰る、でし。
でもトラブルの類は殆ど聞きません。
ボッタクリの被害に遭わずに済むと言う点では他の盛り場より安全ですよ♪
ある意味、真の「独立国家」ですなw