
歳をとると、こういうのも良いよね。
オーストラリア最東端の街、バイロン・ベイ Byron Bayで活動するSSW、アンジー・ハドソン。本作は2017年の4曲入りEPで、リリースされているのは今の所この一枚だけだ。
一曲目の「Bird」がもう良くて、さっそく全身が弛緩する。
ほんわかヴォーカルに重なるコロコロしたギターの音色と緩いブラシが、心地よく午睡を誘う。こういう「ゆるゆる系」も、この歳になると良いよ。そして特筆すべきはフリューゲルホーンの優しく柔らかい音。なかなか無いぞ脱力系金管。正直に言うと、今までフリューゲルホーンの必然性がよく分からなかった。トランペットで良いじゃないか、ぐらいに思っていたのだ。この曲を聴いて大いに認識を改めた次第である。すごく良いぞフリューゲルホーン。
最終曲の「Breathe In」も良い。エレキギターのこういう音色って、やっぱり若いうちは分からないよな。とも思ったが、よく考えればアンジー・ハドソンだってまだ若い。
昔日の私が無粋だったのか、あるいは、これが21世紀の面白さなのか。