まあ随分と思い切ったことを、というか、正気の沙汰ではない。
鎖国ごっこは愚策であるばかりではなく、その実効性も皆無に近い。新型コロナに関して言えば水際対策に成功した国は一つもない。完全に防ごうと思えば、世界のどの国もやったことがない対策が必要なはずだが、そのアイディアの片鱗も見られない。新たな変異株は世界の至る所で日々発生し続け、それは遅かれ早かれ日本に入ってくる。それを少しでも遅らせることで時間を稼ぐつもりだとしても、「医療体制の拡充は絶対にしない」のが日本の国是なのだから、時間稼ぎには何の意味もない。
まあ、それは良いとしよう。仕方がない。
問題は、この鎖国ごっこをどうやって収めるつもりなのかだ。今回の布告も例によって解除の条件が全く示されていないので、全ては岸田さんの胸三寸、もっとはっきり言えば支持率次第ということになる。困ったことに鎖国ごっこは国内では頗る評判が良いので、少なくとも来年の参院選までは続けざるを得ないことになる。
正気か?
2021年12月02日
2021年10月13日
突然の修行
先週の地震でガスが止まってしまった。
ガスメーターが揺れを感知して止めたのだろう。以前の地震でも同様のことがあって、自分でガスメーターの復帰ボタンを操作したら元に戻った。今回もやろうと思ったが、日頃の行いのせいかメータースペースの扉を開ける鍵が折れてしまった。大した鍵ではないので管理人さんに相談すればどうにかなりそうではあるが、不運は続くもので、いや本当は不運などと言うべきではないのだが先週末以来ずっと仕事が続いていて、管理人さんには会えていない。管理人さんは昼間しかいないのだ。
というわけで、今も当アジトのガスは止まったままだ。冷水のシャワーで体を洗う毎夜であるが、これがさすがにキツイ。まるで修行である。
形だけは修行であるが、冷水が煩悩を洗い流して悟りの境地に近づくのかといえば、そんな気配は微塵もない。「これで風邪をひいて熱でも出た日にはコロナ患者と思われて仕事に行けなくなるなあ」と卑近な心配ばかりが頭をよぎる凡夫の浅ましさである。
10/14追記
本日無事に解決。改めて文明の有り難みを知る。
ガスメーターが揺れを感知して止めたのだろう。以前の地震でも同様のことがあって、自分でガスメーターの復帰ボタンを操作したら元に戻った。今回もやろうと思ったが、日頃の行いのせいかメータースペースの扉を開ける鍵が折れてしまった。大した鍵ではないので管理人さんに相談すればどうにかなりそうではあるが、不運は続くもので、いや本当は不運などと言うべきではないのだが先週末以来ずっと仕事が続いていて、管理人さんには会えていない。管理人さんは昼間しかいないのだ。
というわけで、今も当アジトのガスは止まったままだ。冷水のシャワーで体を洗う毎夜であるが、これがさすがにキツイ。まるで修行である。
形だけは修行であるが、冷水が煩悩を洗い流して悟りの境地に近づくのかといえば、そんな気配は微塵もない。「これで風邪をひいて熱でも出た日にはコロナ患者と思われて仕事に行けなくなるなあ」と卑近な心配ばかりが頭をよぎる凡夫の浅ましさである。
10/14追記
本日無事に解決。改めて文明の有り難みを知る。
2021年09月29日
日本語の記憶
意外に忘れないものだなあと、我ながら不思議に思う。
相変わらず仕事はほとんどなく、そして、失業状態で家に引きこもっていると耳から入ってくる日本語はゼロに近い。同居人はいないし、テレビともラジオとも無縁の生活である。宇宙と交信したり神の啓示を聞いたりという特技も持ち合わせていない。もちろん文字としての日本語には接しているが、音声としての日本語に触れる事はない。
唯一と言っていい例外は、毎日決まった時間に隣の消防署から聞こえてくる「不要不急の外出を避けましょう」という市役所からの「お願い」だ。以前は「市長の松戸です」という名乗りから始まっていて、これではまるで選挙運動じゃないかと思ったものだが、市長選挙が終わった今も律儀に放送される。ただし市長の声ではなく「こちらは船橋市役所です」から始まるようになった。
去年までは行きつけの中華屋でバサマやジサマと世間話をするというささやかな楽しみがあったが、その中華屋も今年の一月に閉店してしまった。
今や人と会話するのは近所で買い物する時ぐらいのものだ。会話とも言い難い。仕事以外でちゃんと日本語で話をしたというのは、今年に入って何回あるだろう。車検の時にディーラーの担当者と話したのと、火災報知器の交換に来た電気屋さんと話したぐらいか。あとは確定申告の時の税務署員か。いや、あれは会話のうちに入らないな。
家にいる間はよく音楽を聴くが、あいにく日本語の歌を聴く機会は圧倒的に少ない。今日はまだ英語とアムハラ語とベトナム語しか耳にしていない。
そんな状態でも、たまに仕事に出ると、特段の不自由なく日本語でコミュニケーションが取れるから不思議なものだ。どういう機序になっているんだろう。
相変わらず仕事はほとんどなく、そして、失業状態で家に引きこもっていると耳から入ってくる日本語はゼロに近い。同居人はいないし、テレビともラジオとも無縁の生活である。宇宙と交信したり神の啓示を聞いたりという特技も持ち合わせていない。もちろん文字としての日本語には接しているが、音声としての日本語に触れる事はない。
唯一と言っていい例外は、毎日決まった時間に隣の消防署から聞こえてくる「不要不急の外出を避けましょう」という市役所からの「お願い」だ。以前は「市長の松戸です」という名乗りから始まっていて、これではまるで選挙運動じゃないかと思ったものだが、市長選挙が終わった今も律儀に放送される。ただし市長の声ではなく「こちらは船橋市役所です」から始まるようになった。
去年までは行きつけの中華屋でバサマやジサマと世間話をするというささやかな楽しみがあったが、その中華屋も今年の一月に閉店してしまった。
今や人と会話するのは近所で買い物する時ぐらいのものだ。会話とも言い難い。仕事以外でちゃんと日本語で話をしたというのは、今年に入って何回あるだろう。車検の時にディーラーの担当者と話したのと、火災報知器の交換に来た電気屋さんと話したぐらいか。あとは確定申告の時の税務署員か。いや、あれは会話のうちに入らないな。
家にいる間はよく音楽を聴くが、あいにく日本語の歌を聴く機会は圧倒的に少ない。今日はまだ英語とアムハラ語とベトナム語しか耳にしていない。
そんな状態でも、たまに仕事に出ると、特段の不自由なく日本語でコミュニケーションが取れるから不思議なものだ。どういう機序になっているんだろう。
2021年09月16日
希釈された「緊急事態っぽさ」だけがダラダラと続く
驚くべきことに東京は緊急事態宣言の発令下だ。驚くべきなんだろう、本当は。
にしては、このさっぱりとした緊急事態感のなさはどうだろう。この期に及んで何か意味があるのか?
要するに日本の緊急事態宣言は(少なくとも2回目以降は)政権の支持率対策であり、それ以上でも以下でもないのだと思う。現にこの宣言は実際の感染拡大状況とは無関係に出され、その度に多少なりとも支持率は持ち直してきた。宣言を出すのも延長するのも解除するのも、ただただ支持率の推移を見て判断するだけであり、だからこそ絶対に客観的な発令基準を設けようとはしない。
今回の延長も、例によって事前にマスコミにリーク記事が流され、世論の反応を確かめた上で決定された。そして、それらの報道そのものが既に緊急事態感を欠いている。「2ヶ月前から続けてきた対策を来週以降も継続するかどうか明日の会議で検討する」という報道は、誰がどう見ても緊急事態を伝えるニュースではない。
今の緊急事態宣言に何かしら感染対策として実効性があると考えている人はいるのだろうか。日本の感染対策のキーは人流抑制ということになっているが、もはや殆どの専門家も政治家も役人も、これを漫然と続けて効果があるとは考えていないはずだ。それでも止められないのは、結局のところ彼らの骨の髄にまで染み込んだ責任回避体質が原因だろう。
もちろん、それぞれが感染拡大を防ぐために知恵を絞り汗をかいているとは想像する。彼らを悪く言うつもりはない。そうはいっても「感染拡大を防ぐこと」は、残念ながら彼らの最重要課題ではない。最も重要なのは「感染拡大が防げなかった時に、それが自分の責任にならないこと」なのだ。もはや日本のコロナ対策は壮大なババ抜きと化していて、誰もが「どうすれば自分の責任にならないか」を考えているようにしか見えない。
にしては、このさっぱりとした緊急事態感のなさはどうだろう。この期に及んで何か意味があるのか?
要するに日本の緊急事態宣言は(少なくとも2回目以降は)政権の支持率対策であり、それ以上でも以下でもないのだと思う。現にこの宣言は実際の感染拡大状況とは無関係に出され、その度に多少なりとも支持率は持ち直してきた。宣言を出すのも延長するのも解除するのも、ただただ支持率の推移を見て判断するだけであり、だからこそ絶対に客観的な発令基準を設けようとはしない。
今回の延長も、例によって事前にマスコミにリーク記事が流され、世論の反応を確かめた上で決定された。そして、それらの報道そのものが既に緊急事態感を欠いている。「2ヶ月前から続けてきた対策を来週以降も継続するかどうか明日の会議で検討する」という報道は、誰がどう見ても緊急事態を伝えるニュースではない。
今の緊急事態宣言に何かしら感染対策として実効性があると考えている人はいるのだろうか。日本の感染対策のキーは人流抑制ということになっているが、もはや殆どの専門家も政治家も役人も、これを漫然と続けて効果があるとは考えていないはずだ。それでも止められないのは、結局のところ彼らの骨の髄にまで染み込んだ責任回避体質が原因だろう。
もちろん、それぞれが感染拡大を防ぐために知恵を絞り汗をかいているとは想像する。彼らを悪く言うつもりはない。そうはいっても「感染拡大を防ぐこと」は、残念ながら彼らの最重要課題ではない。最も重要なのは「感染拡大が防げなかった時に、それが自分の責任にならないこと」なのだ。もはや日本のコロナ対策は壮大なババ抜きと化していて、誰もが「どうすれば自分の責任にならないか」を考えているようにしか見えない。
2021年09月14日
自民党の総裁選について非国民が思うこと
そもそも私は自民党の支持者ではないので、全くの他人事であるし、さしたる関心もない。
それでも、高市応援団の低脳ぶりが酷すぎる、とは思う。
「出来もしないことを平気で言う勇ましさ」というのは、かくもウケるものなのか。まあ、ウケるんだろうなあ。あの安部さんが7年余も選挙に勝ち続けたんだから。
それでも、高市応援団の低脳ぶりが酷すぎる、とは思う。
「出来もしないことを平気で言う勇ましさ」というのは、かくもウケるものなのか。まあ、ウケるんだろうなあ。あの安部さんが7年余も選挙に勝ち続けたんだから。
2021年08月08日
オリンピックにも侍にも興味がなくて
ネットでニュースを見ていたら「侍ジャパンが金メダル・・」という見出しが視界に入った。何度か見たことのある言葉だが「侍ジャパン」が何なのかを全く知らない。何かの競技で日本選手団がメダルを取ったのだろうな、とは想像するが、何の競技なのかは見当もつかない。
見出しをクリックして記事を読めばすぐに分かるのだろうが、読もうとは思わない。興味がないからだ。オリンピックどころかスポーツ全般に興味がなく、テレビを視ない人間は、割とこんなもんじゃないかなあ。
おそらく記事を読めば「侍ジャパン」が何なのかを知るのに1分と掛からないだろう。こんな駄文を書き散らしている間に済む話である。それでも読もうという気にはならない。別に知らなくてもいいかな、と思っている。
見出しをクリックして記事を読めばすぐに分かるのだろうが、読もうとは思わない。興味がないからだ。オリンピックどころかスポーツ全般に興味がなく、テレビを視ない人間は、割とこんなもんじゃないかなあ。
おそらく記事を読めば「侍ジャパン」が何なのかを知るのに1分と掛からないだろう。こんな駄文を書き散らしている間に済む話である。それでも読もうという気にはならない。別に知らなくてもいいかな、と思っている。
2021年08月03日
絶好の熱中症日和にアスリートへの同情を禁じ得ない
今日も暑い。珍しく(というか突然の公演中止で)昼前には仕事が終わり、絶賛猛暑の街を歩く。倒れそうなほど暑い中、殆どの人がマスクを着けていて「日本人て凄いなあ」と感心することしきり。
こともあろうに、巷ではこの猛暑の中でオリンピックをやっておるそうで、全くもって正気の沙汰ではない。私なんかは招致の時点で「正気の沙汰ではない」と思ったものだが、気がつけばそれが現実となっている。やっぱり日本人て凄い。
ちょっと前のニュースでは、この猛暑のどこが「温暖で理想的な気候」なんだみたいな海外勢の苦情が報じられていて、どう控えめに見ても、そう高らかに宣った安部さんの言は嘘だよなあと私も思う。もちろん、それが嘘であることは少し調べれば誰にでも分かることだから、まんまと嘘に乗せられて開催地を決めたIOCもどうかとは思うが、だからといって日本が嘘をついたという事実が消えるわけではない。
わざわざ極東の島国まで、それも一年のうちの最も過酷な季節にやって来て競技をするアスリートには心から同情する。あなたは本当に運が悪かった。オリンピックに全く興味のない私でも、それだけは強く思う。
日本では政治家が嘘をつくのは当たり前だと思われているが、そうではない国も多い。そして、当然のことながら「政治家が嘘をつくのが当たり前ではない国」では安部さんは政治家にはなれない。
こともあろうに、巷ではこの猛暑の中でオリンピックをやっておるそうで、全くもって正気の沙汰ではない。私なんかは招致の時点で「正気の沙汰ではない」と思ったものだが、気がつけばそれが現実となっている。やっぱり日本人て凄い。
ちょっと前のニュースでは、この猛暑のどこが「温暖で理想的な気候」なんだみたいな海外勢の苦情が報じられていて、どう控えめに見ても、そう高らかに宣った安部さんの言は嘘だよなあと私も思う。もちろん、それが嘘であることは少し調べれば誰にでも分かることだから、まんまと嘘に乗せられて開催地を決めたIOCもどうかとは思うが、だからといって日本が嘘をついたという事実が消えるわけではない。
わざわざ極東の島国まで、それも一年のうちの最も過酷な季節にやって来て競技をするアスリートには心から同情する。あなたは本当に運が悪かった。オリンピックに全く興味のない私でも、それだけは強く思う。
日本では政治家が嘘をつくのは当たり前だと思われているが、そうではない国も多い。そして、当然のことながら「政治家が嘘をつくのが当たり前ではない国」では安部さんは政治家にはなれない。
2021年07月14日
熱中症になった
数日前、仕事中に熱中症で倒れた。自慢する話ではないが、多少なりとも教訓になればと思い、事の顛末を書き記す。
場所は4段イントレの上。まあまあの高所だ。やばいなあという自覚は薄々あって、あと2台吊ったら休憩しようと言うつもりだった。つもりだったが、その後の記憶がない。気付いた時には、イントレ上に座り込んで一緒に作業していた同業者に背中を支えられていた。熱中症という言葉が遠くで聞こえたように記憶しているのは、おそらく彼がトランシーバーで救援を呼んでいたのだろう。
後になって話を聞くと、気絶していたのは1分か2分ぐらいだったらしい。急に返事がなくなったので見たら、その時には既に真っ青な顔でへたり込んでいたそうだ。その同業者も熱中症者を見るのは初めてだったようで「あんなになっちゃうんだ」と驚いていた。
意識を取り戻すと、いつの間に集まって来た同業者たちが「大丈夫か? 一人で降りられるか?」と声を掛けてくれる。自分では大丈夫な気がしたので、なんとか自力で地上まで降りる。すぐに水を渡されるが、一口しか飲めず、再びへたり込んでしまう。いま思うと、水が飲めないというのは本当に怖い。周りに誰もいなかったら倒れっぱなしだったかもしれない。
しばしへたり込んだ後、どうにか歩けるようになり、涼しいところで小一時間ほど休んで復活した。もちろんその日は「あんた高いところ登らんでええから、下でサポートしてて」という話になり、有り難くその言葉に甘える。幸いにして、その後は問題なく仕事を続けられた。
熱中症一歩手前を感じた事は何度かあるが、本気で倒れたのは初めてだ。前兆としては、まず力が入らなくなる。それから酒に酔ったような感じが来る。すごく眠くて目を開けていられない感じだ。そして、そこから先は覚えていない。
教訓としては、とにかくヤバイと思ったらすぐに休む事に尽きる。熱中症は想像以上に急に来る。「ここまでやったら休もう」とか思っていると間に合わない。
場所は4段イントレの上。まあまあの高所だ。やばいなあという自覚は薄々あって、あと2台吊ったら休憩しようと言うつもりだった。つもりだったが、その後の記憶がない。気付いた時には、イントレ上に座り込んで一緒に作業していた同業者に背中を支えられていた。熱中症という言葉が遠くで聞こえたように記憶しているのは、おそらく彼がトランシーバーで救援を呼んでいたのだろう。
後になって話を聞くと、気絶していたのは1分か2分ぐらいだったらしい。急に返事がなくなったので見たら、その時には既に真っ青な顔でへたり込んでいたそうだ。その同業者も熱中症者を見るのは初めてだったようで「あんなになっちゃうんだ」と驚いていた。
意識を取り戻すと、いつの間に集まって来た同業者たちが「大丈夫か? 一人で降りられるか?」と声を掛けてくれる。自分では大丈夫な気がしたので、なんとか自力で地上まで降りる。すぐに水を渡されるが、一口しか飲めず、再びへたり込んでしまう。いま思うと、水が飲めないというのは本当に怖い。周りに誰もいなかったら倒れっぱなしだったかもしれない。
しばしへたり込んだ後、どうにか歩けるようになり、涼しいところで小一時間ほど休んで復活した。もちろんその日は「あんた高いところ登らんでええから、下でサポートしてて」という話になり、有り難くその言葉に甘える。幸いにして、その後は問題なく仕事を続けられた。
熱中症一歩手前を感じた事は何度かあるが、本気で倒れたのは初めてだ。前兆としては、まず力が入らなくなる。それから酒に酔ったような感じが来る。すごく眠くて目を開けていられない感じだ。そして、そこから先は覚えていない。
教訓としては、とにかくヤバイと思ったらすぐに休む事に尽きる。熱中症は想像以上に急に来る。「ここまでやったら休もう」とか思っていると間に合わない。
2021年06月14日
Presidentをどう訳すか
ほとんどの日本メディアはマフムード・アッバス氏を「パレスチナ大統領」ではなく「パレスチナ自治政府議長」と書く。理由はよく分からない。日本政府はパレスチナを国家承認しておらず、従ってパレスチナは国家ではなく、国家ではない組織に大統領がいるのはオカシイ、という理屈なのだろうか。大統領と書いたら日本の外務省に怒られるのか。あるいは怒られるかもしれないと思って自主規制しているのか。パレスチナ以外には、例えばクルディスタン地域(イラク)の大統領も日本のメディアは自治政府議長と書く。
奇妙な言い換えのせいで記事の内容が分かり難くなっていることも多い。そもそも「自治政府議長」なるものが、どのような職位なのかが全く分からない。大統領と書けば話が分かりやすいのにと毎度思う。
というわけで今日BBC Japanの記事を読んでいたら、「パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長は・・・」というくだりが出てきた。
イスラエル、ネタニヤフ氏が退陣 ベネット新政権が発足-BBC Japan
ほほう、BBCもそういう書き方をするのか、とも思ったが気になったのでオリジナルの英文記事を見たら「Palestinian President Mahmoud Abbas」と書いてある。
Netanyahu out as new Israeli government approved - BBC
記事を翻訳するときにまで気を遣うのか、というのは新たな発見であると同時に更なる不可解でもあり、そこまで徹底する理由もまた分からない。
たしかにPresidentという語には様々な意味がある。「社長」と訳す場合も多いし、文脈によっては「議長」を意味する場合もあるだろう。
それでも同じ記事の中で「US President Joe Biden」を「アメリカのジョー・バイデン大統領」と訳し、「Palestinian President Mahmoud Abbas」を「パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長」と訳すのはどうなんだろう。単に分かり難いだけでなく、何か翻訳として間違っているような気がしてならない。
奇妙な言い換えのせいで記事の内容が分かり難くなっていることも多い。そもそも「自治政府議長」なるものが、どのような職位なのかが全く分からない。大統領と書けば話が分かりやすいのにと毎度思う。
というわけで今日BBC Japanの記事を読んでいたら、「パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長は・・・」というくだりが出てきた。
イスラエル、ネタニヤフ氏が退陣 ベネット新政権が発足-BBC Japan
ほほう、BBCもそういう書き方をするのか、とも思ったが気になったのでオリジナルの英文記事を見たら「Palestinian President Mahmoud Abbas」と書いてある。
Netanyahu out as new Israeli government approved - BBC
記事を翻訳するときにまで気を遣うのか、というのは新たな発見であると同時に更なる不可解でもあり、そこまで徹底する理由もまた分からない。
たしかにPresidentという語には様々な意味がある。「社長」と訳す場合も多いし、文脈によっては「議長」を意味する場合もあるだろう。
それでも同じ記事の中で「US President Joe Biden」を「アメリカのジョー・バイデン大統領」と訳し、「Palestinian President Mahmoud Abbas」を「パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長」と訳すのはどうなんだろう。単に分かり難いだけでなく、何か翻訳として間違っているような気がしてならない。
2021年06月09日
医師会への期待も不思議だったが、尾身さんへも期待も同じくらい不思議
分科会会長の尾身さんが一躍「正義の味方」扱いだ。どうして毎度こうなのか。もちろん尾身さんを悪く言うつもりはないし、彼の立場なら当然そう言うだろうな、とも思う。
尾身さんのスタンスの独特な分かり難さは、彼が常に「医療体制は絶対に改善しない」という前提でしか話をしないことに起因している。
もともと厚労省の人選で専門家会議のメンバーになった尾身さんだが、かといって厚労省の意を代弁しているだけ、というわけでもなかろう。ただ彼は、厚労省が何をして何をしないか、医師会が何をして何をしないか、長年の経験で熟知しているはずだ。どうせやらないに決まっていることを提言するのは時間の無駄だと考えている節もある。
それが彼なりの「現実に即した」専門的知見であり、求められていた役割でもあるのだろう。だからこそ尾身さんは昨春来一貫して「医療キャパは絶対に増えない」という前提に立ち、その中で出来ることだけを言ってきた。
とはいえ、結局のところ尾身さんの言うことは、医師会会長の中川さんが言うことと殆ど変わらない。同じことを言うだけなのに一方はかくも持ち上げられ一方がボコボコに叩かれるという現象が奇怪に過ぎる。
尾身さんのスタンスの独特な分かり難さは、彼が常に「医療体制は絶対に改善しない」という前提でしか話をしないことに起因している。
もともと厚労省の人選で専門家会議のメンバーになった尾身さんだが、かといって厚労省の意を代弁しているだけ、というわけでもなかろう。ただ彼は、厚労省が何をして何をしないか、医師会が何をして何をしないか、長年の経験で熟知しているはずだ。どうせやらないに決まっていることを提言するのは時間の無駄だと考えている節もある。
それが彼なりの「現実に即した」専門的知見であり、求められていた役割でもあるのだろう。だからこそ尾身さんは昨春来一貫して「医療キャパは絶対に増えない」という前提に立ち、その中で出来ることだけを言ってきた。
とはいえ、結局のところ尾身さんの言うことは、医師会会長の中川さんが言うことと殆ど変わらない。同じことを言うだけなのに一方はかくも持ち上げられ一方がボコボコに叩かれるという現象が奇怪に過ぎる。