2010年04月14日

プリンを飲む

非常に重要な点なので改めて確認しておきたいが、
私は決して甘いものが好きな訳では無い。
好きな訳では無いが、やむにやまれぬ事情というものがある。

千葉限定「飲むプリン」。

pudding1.jpg
見るからに素人っぽい怪しげな缶を前に、しばし黙考する。果たしてプリンは飲み物なのか。

製造は長生郡長柄町のジャパンフーズ株式会社。ここの企画を当ブログで摘発するのは何と四回目である。「梨風味サイダー」「びわ風味サイダー」、前回の「さつまいもオレ」、そして今回だ。全くもって、いい加減にして頂きたい。

千葉県民以外にとってはどうでもいいことだろうが、千葉県は鶏卵出荷額全国第二位だそうである。私も知らなかったが缶にそう書いてある。そんなに田舎に住んでいるという自覚は無かったので軽くショック。

意を決して缶を開ける。では一口おおを飲めない。
何と、液体ではなかった。

カスタードプリンの質感そのものだ。プリンをスプーンでグチャグチャと掻き混ぜた様な粥状の物体が缶に入っていたのである。粘度が高いとか言うレベルではなく半固形物だ。缶を傾けても口の中に流れ込んで来ないので、吸い込んだり缶を揺すったりして、どうにか飲む、これは結構大変だぞ。なぜ缶に入れるのか!? 

pudding2.jpg缶を振り振りグラスに注いでみる。正確には、注ぐという動作とも少し違うのだが、これを形容する日本語はまだ無いのではなかろうか。

まさしくプリンの色。

味もプリンそのものだ。結構甘いが、そりゃプリンだから甘いのは当然だろう。予想もしていた。プリンだと思えばごく常識的な味で、決して不味くはない。問題はただその質感にある。いや、缶に入れて売ってしまったのが最大の失敗なのか。普通にプリンとして売り出していれば世を騒がすことも無かったろうにと思う。

千葉限定の奇品「飲むプリン」。今ひとつ飲み物になり切れていない点が惜しい。

缶に描かれている牛は総子。さつまいもオレの房子とコンビらしい。
souko.jpg

追記;今気付いたが、缶の裏に小さな字で「よく振ってからお飲み下さい」と書いてあった。まあ、あれだな。お互い頑張ろうじゃないか。
posted by 非国民 at 01:34| Comment(16) | TrackBack(0) | 毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月07日

芋を飲む

まさか心配する人もいないだろうが、一応どうにか生きています。治りかけてはぶり返しつつ、かれこれ2週間以上も風邪を引きっぱなしだが、今度こそ随分と楽になって来た。

それはそうと、久方ぶりの更新がこんな話題で本当に申し訳ない。かくいう私自身も極めて不本意ではあるのだが、さて私は誰に何を言い訳しているのか。

日本全国「芋を飲む」と言えば芋焼酎のことと相場が決まっていそうなものだが、ここ南関東の辺境県では些か事情が違う。
satsumaimo_au_lait1.jpg

南関東の怪奇「さつまいもオレ」である。またしても<限定>で攻めて来やがった。サツマイモを発酵させることなくストレートに飲み物とした画期的な商品開発である。

千葉県民以外には全くどうでもいいことだろうが、千葉県はさつまいも出荷額全国一位なのだそうだ。ついでに言うと、千葉県は日本酪農発祥の地でもあるらしい。缶の裏にそう書いてある。今のいままで私も知らなかったが、森田健作は知っているのだろうか。本当にどうでもいいですね。

satsumaimo_au_lait2.jpgグラスに注ぐとこんな感じ。

これは何の色なんだろうか。原材料の記載に着色料は入っていないので、牛乳とサツマイモの色でこうなるようだ。何とも不可解な液体である。

では一口いってみあぁ。。。

甘い。

甘過ぎるぞこれは。

ここで「またか」とか言わないで頂きたい。それは私のセリフだ。

あまりの甘さに脳髄が痺れ、サツマイモの味を全く感じない。強いて例えるなら、マックスコーヒーからコーヒー風味を取り除くと、こんな味になるだろうか。そりゃただの練乳やがな。しかし原材料に練乳の記載は無い。

畏るべし千葉の糖欲ここに極まれり。

缶に描かれている牛は房子というらしいです。
fusako.jpg
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2009年10月24日

愛の炭酸豆

小豆のことを漢語で紅豆と言う。紅豆湯と言えば日本のぜんざいみたいなものだ。別名「相思豆」あるいは「相思子」とも言うのは、唐代の詩人、王維がこの豆を相思相愛の証と詠んだ故事にちなむ。以来、中国では紅豆がロマンティックな恋心のシンボルとされ、近いところではフェイ・ウォン(王菲)も「紅豆」という美しいバラードを歌っているが、それとは全く関係無いのが先日発売された「ペプシあずき」である。

結構しっかりと小豆の味がする。原材料は、果糖ぶどう等液糖、酸味料、香料、保存料、着色料。材料だけ見れば、いつものペプシと変わらない。本物の小豆を一切使わずにここまで小豆の味を再現した努力は認めよう。しかし残念ながら、その努力は見事なほどに「美味しさ」に繋がっていない。

致命的に不味いというわけでもなく「小豆味だけど、それがどうした?」というレベルだ。ペットボトルにはまだ半分ほど残っているが、私はもう充分。
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2009年10月16日

カボチャと後悔の末法

世も末だ。コンビニの棚でコイツを見た瞬間、そう思った。カボチャは良いとしても、せめてポタージュあたりで我慢出来なかったのか。
pumpkinpuddinglatte1.jpg

商品開発のセンスもさることながら、パッケージデザインのセンスが酷すぎる。この紙パックを見て、いったい誰が飲もうと思うのか。いやそれほどでもないだろうと今そこで呟いたあなた、じゃあ、あなた本当に飲みますか?

pumpkinpuddinglatte2.jpg本日のブツは「パンプキン・プリン・ラテ」。B級紙パック毒物業界を牽引するフリージャズなメーカー、エルビーによる出品である。

見た目だけは鮮やかなカボチャ色だが、実際に飲んでみると期待を裏切らない濃厚な甘さが口腔に広がる。そしてカボチャの味は全く感じられない。あまりのことに慌ててパックに記載された原材料を確認すると、
果糖ぶとう糖液糖、脱脂粉乳、カボチャ、砂糖、チーズ、香料・・・
ん? おかしくないか順番が。

本当にプリンなんだなあと、改めて絶望する。それにしても甘い。液体である分、固形のプリンよりもストレートに甘さが大脳皮質に浸透する。香料の幻惑も強い。ミルクセーキをもっとずっと甘くした感じ、とでも言えば、この衝撃の片鱗ぐらいは伝わるだろうか。

私の人生において、まさかプリンを飲む日が来ようとは思いもしなかった。後悔先に立たず。世の末なればこそか。それもこれも、このブログのせいである。こんなことさえ始めなければぶつぶつ。どうして俺だけがいつもぶちぶち
posted by 非国民 at 18:05| Comment(20) | TrackBack(1) | 毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月26日

ビー玉とCO2と海産物

 
地方都市の土産物はB級毒物の宝庫である。行きずりの旅人が物珍しさに買い求めるそれらの品は、良くも悪くも一期一会であり、言うまでもなく、ほとんどの場合「悪い意味で一期一会」なのである。

そんなことを思っているうちに、とうとうこの日が来てしまった。函館に行ったわけでもないのに何故か近所で買えてしまった函館名物「イカスミラムネ」。実はかれこれ2週間以上も当研究開発の冷蔵庫に眠っていたのだ。

ちょうど夏風邪を引いていたので「今はちょっと体調が悪いし」などと先延ばししつつ「でもきっと風邪が治ったら俺はコイツを飲んでしまうんだろうなあ」と熱っぽい頭から絶望的な予測が離れない日々。

ikasumi1.jpgそして、遂に

どよ〜ん。

瓶を見つめているだけで気が遠くなって来る。やっぱり飲まなきゃダメですか?
ikasumi2.jpg
お、ビー玉を押し込んで開けるのか。ラムネだからねえ。どこまで本気なんだろう。

グラスに注いでみる。むむ。見たことの無い色だ。基本的には黒と形容すべきなんだろうが、若干薄め。そして微かに濁った質感が見て取れる。ミルクティーを飲んだグラスにそのままコーラを注いだら、こんな感じになるんだろうか。やったことないけど。まあ、イカスミラムネだからイカスミの色なんだろうなあ。しかし、そう思っていては飲めないのですよ。分かりますよね。

ひとしきり悩んだ末に飲んでみたら、至ってノーマルなラムネの味だった。北海道産ビートのオリゴ糖使用ということで、それなりに甘味は強いが、ごく常識的なラムネの甘さだ。幸か不幸かイカスミの味を感じることは全く無く、すなわち、色がアレなことを除けばイカスミ入りであることは一切プラスにもマイナスにもなっていない。

さて幸か不幸か。ここは幸と考えるべきなんだろうが、それでは一体この商品は何のためにあるのか。一期一会の恐ろしさである。
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2009年07月25日

牛乳バナナ茶

bananateaaulait.jpg結局やっちまった。ひとたび気になると、試してみずにはいられない己の俗物根性が恨めしい。こうして私の目の前にあるリプトンさんの新商品「バナナ・ティー・オレ」。

微妙な味だ。レポーターとして、こうした安直な表現を慎むべきだと分かってはいるのだが、今回ばかりは評価に苦しむ。

工業的なバナナの香り、果物の香りではなく香料の香りがストレートに口腔に広がるが、まあまあ許容範囲だ。飲めないほどの不味さではない。甘さもそれなりにあるが、堪え難いほどの甘さではない。ちなみに、紅茶の味も香りも、全く感じられない。要するに、“ちょっと甘めのバナナ牛乳”である。一応は飲み物の範囲内と言って良いだろう。

しかし、そして実はここが大問題なのだが、全くもって美味しくはない。すなわち、飲み物としては失敗作であり、毒物としては駄作だということだ。微妙な味と評した所以である。

全く、この忙しい時に中途半端なモノを売り出さんで欲しい。
posted by 非国民 at 00:41| Comment(6) | TrackBack(0) | 毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月18日

噂のバニラ味

 
南関東毒飲調組の書記長に脅されて、おそるおそる飲んでみました。マックスコーヒー“バニラ味”。

甘いです。

甘く、甘く、ただ甘く、どこまでも甘く、そして口に残る濃厚な甘さ。コレを一言で言うと、要するに甘い。

この春から後楽園でよく一緒になるMCさんが無類のマックス好きで、「バニラ味は甘さ控えめだ」と言っていたのだが、真に受けた私が間違っていたのか。それとも、控えてなお「この甘さ」なのか。恐るべしマックスの糖分。私にはレギュラーマックスとの違いが分からない。
posted by 非国民 at 00:28| Comment(8) | TrackBack(0) | 毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月10日

夏の風物詩

近所のコンビニで「しそペプシ」を目撃。今年もこの季節が来たかと嘆息しつつも、あいにく仕事が忙しくて、そんなものに構っている暇は無い。

ああ残念だよかった。
posted by 非国民 at 00:30| Comment(3) | TrackBack(1) | 毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月03日

びわ風味

そういえばここは毒物ドリンクのブログだった。。。

先日の梨風味に続いての暴走サイダー第二弾。ジャパンフーズ株式会社製「おいしい房総サイダーびわ風味」。例によって今回も低脳県限定販売の珍品である。値段も同じく一本74円。もちろん無果汁だ。biwa.JPG
さて味の方だが
なんか不味い。

すごく不味い。

根本的なことを言ってしまうと、びわの味に炭酸は合わないんじゃなかろうか。

いや、それ以前に、びわってこんな味だったっけ。哀しいことに、私はびわの味をはっきりと思い出せないのだ。コドモの頃、家の周りにびわの木が沢山あって、勝手にもいで食べていたので、金を出してびわを買うということに何か抵抗があるのだ。そんな訳で、オトナになってから殆どびわを食べたことのない私だが、しかしコレはやっぱり違うと思う。微かな記憶を辿っても、少なくともびわはこんなに不味くなかった・・・筈だ。無果汁だとしても、ちょっと酷いんじゃないかなあ。

甘物系以外では、久々にパンチのあるブツに出会った。コレは本当に不味い。
posted by 非国民 at 00:12| Comment(11) | TrackBack(1) | 毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月28日

暴走サイダー

久しぶりに「これは書かねば飲まねばなるまい」と思わせるブツに遭遇した。

近所の酒屋で見かけた謎の缶、「房総サイダー梨風味」。店員による手書きのポップがことのほかいかがわしく妄想をそそる。

特別おいしいという訳ではありませんが、不思議とハマる味です。

これを見て一体誰が買うのだろうか? そう、私以外の一体誰が。nashi.jpg

スポーツ筋肉バカを知事に選んだ低脳県限定販売だそうである。のっけから馬鹿にされているようで、ちょっと不愉快。サイズは小さめで一缶190ml。缶コーヒーの小さいヤツのサイズ。値段は一本74円なり。控えめというか何というか、自信なさげにおそるおそる売り出している感が否めない。

味の方は、至って普通。まあ良くも悪くも平凡なサイダーの味で、特別おいしいというわけでは無く、特別不味いというわけでもない。微かに梨の香りを感じるところは、まさに「梨風味」。商品名に偽りは無いが、話のネタに一本飲む以上の価値は無さそうだ。

しかし、梨が特産の千葉県に住んでいて、何が哀しくて無果汁の「梨風味サイダー」を飲まねばならんのか。その点だけはいかんとも納得し難い。

今回は怪しげなポップに煽られてまんまと乗せられてしまった。
posted by 非国民 at 01:06| Comment(7) | TrackBack(0) | 毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする