2021年08月06日

KGBに怯える季夏甚熱の候

先ほど買い物から帰って来て靴を脱いでいたら、視界の端に何やら動くものが映った。これはもしや。

屈んで見れば嗚呼、何といふことでせうクロゴキブリ。立派な成虫だ。恐怖に鳥肌立てつつも脱いだ靴の底にて殺生する。合掌。

当アジトでゴキブリを見るのは久しぶりだ。室内で見たのは、引っ越してすぐの頃に成虫1匹を殺生したのが最後だから20年ほども前だ。そして今日が2回目ということになる。もっとも、共用廊下では何度か見ているので、「いるなあ」とは思っていた。今回は帰宅とともに連れ込んでしまったのだと信じたい。今後は用心せねば。

KGBの何がそんなに嫌いなのかを説明するのはとても難しい。子供の頃から好きだったことは一度もない。これほど久しぶりに見たのに一瞬でセンサーが作動するというのも、何かしら本能に刷り込まれているのだろうか。

ゴキブリのフェロモン研究で名を成して日本昆虫学会の会長も務めた石井象二郎博士は「それでも私はゴキブリが嫌い」と公言し、著書『ゴキブリの話』では「ゴキブリとスリッパ」に一章を割いた。

それにしても、我ながらよく気付いたものだと思う。ヒトの視覚は、動くものと動かないものを脳の別の部位で処理しているそうだが、なるほど、こういうことかと深く感じいった次第である。
 
posted by 非国民 at 02:27| Comment(0) | 生き物あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月05日

蛇と遊んでバサマに怒られた話

何の自慢にもならないがハチに刺されたことがある。ついでに言うとネズミに噛まれたこともある。しかし蛇に噛まれたことはない。これは自慢できるか?

子供の頃、ヘビが好きだった。見かけるたびに捕まえては、しばらく遊んで逃がしていた。もちろん遊んでいるのは私だけでヘビはさぞかし迷惑だったろうと、今では思う。何でそんなことをしたのか。子供は馬鹿だ。

ヘビの扱いは男親に手ほどきを受けていたので一度も噛まれたことはない。親に教わったことがその後の人生で役に立ったという記憶はあまりないが、これは数少ない例外だ。もっとも家の近所にいたのは殆どがシマヘビで、偶にアオダイショウに遭遇する程度だから、そこまで真剣勝負というわけでもない。

ある日のこと、いつものように家の近所でシマヘビと遊んでいたら、通りすがりの見知らぬ婆さまに「ヘビをいじめちゃ駄目だ」と咎められた。これはいじめてるわけじゃなくて、ちょっと遊んだらすぐに逃すから、と言っても婆さまは納得しない。「ヘビをいじめるな」の一点張りである。まあ、いじめてるようにしか見えないだろうな、と今になれば私も思う。だが子供は馬鹿なので「遊んでるだけだ」と言い張る。婆さまも譲らず「私の連れ合いはヘビをいじめたせいで酷い死に方をした」という謎の信仰告白とともに、泣きながら「ヘビをいじめるな」と訴える。

その迫力に圧されたというか、謎の信仰が理解できずに私の思考が止まり、ヘビは晴れて自由の身となって一件は落着した。何だったんだろう、あの婆さまは。

男親にはヘビを焼いて喰う時のコツと注意点も細かく教わった。今でもよく覚えているが、こちらの知識は一度も役に立ったことがない。
 
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2020年09月04日

鼠に噛まれた話

何日か前にハチに刺された話を書いた。人間の記憶というのは不思議なもので、勢いで他にも色々と思い出した。私はネズミに噛まれたことがある。これも子供の頃だ。

自慢できるような話ではないので、人に話したことは殆どない。それでも、何度かは話す機会があったかと思う。しかし「俺もある」という人には会ったことがない。何故だ?

ネズミといっても、私を噛んだのは鼠色の彼奴らではない。茶色の野ネズミである。家の近所の森というほどでもない林みたいなところ。畑もまあまあ近かったか。そこで見つけた野ネズミを、何を考えたんだろうか私は、おそらく捕まえてしばらく遊ぼうとでも思ったのだろうが、出した手を本気で噛まれた。

「窮鼠猫を噛む」という言葉はあるが「窮鼠人を噛む」とは言わない。

余程のことがなければネズミがネコを噛むことはないから諺にもなるだろうに、私はもっと余程のことをしでかしたわけだ。当人としては「お、珍しい」ぐらいのつもりだったのだろうが、それほどまでに追い詰めていたことになる。子供は馬鹿だ。

残念なことに、噛まれた痛みがどの程度だったかを全く覚えていない。「ネズミに噛まれた」と話した時の女親の激怒が尋常ではなく、そのことばかりが鮮烈に記憶に残っている。それは怒りというよりむしろ嘆きに近かった。「どうしてこの子はこんなに馬鹿なのか」という嘆きだ。「くぬフラーが」ぐらいの言われようだった気がする。「野ネズミには病原菌がいる」とも言われ、私は「そうなのか」と感心していた。
 
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2020年08月27日

スズメバチが怖くて

八溝山へ行ってきた。

高所なら多少なりとも涼しかろうという凡夫の浅知恵である。千葉県には山らしい山はないので、近いところで、というかそれほど近くはないが八溝山。茨城と栃木と福島の三県が接するあたりだ。山頂至近まで車で行けて、少し歩けば展望は極上。の筈だった。

行ってみて驚いた。山頂近くの駐車スペースには大軍のスズメバチが乱舞している。寄ってたかって無粋な闖入者を咎めるがごとく威圧的に車を包囲する。

これは怖い。

ハチには刺されたことがある。子供の頃に近所の空き地で遊んでいて足首を刺された。犯人を見たわけではないが多分ハチだと思っている。本気で痛かった。翌年に同じ空き地で遊んでいて「たしかこの辺でハチに刺されたんだよな」と思っていたら、また刺された。子供は馬鹿だ。

というわけで、車から一歩も出ることなく下界へ舞い戻ってきた。これではただのドライブだが仕方がない。何と言われようと怖いものは怖いのだ。この炎天下にしてマスクなしでは外を歩けないという人たちは、世界がこのように見えているのかと、その気持ちが少しだけ分かったような気がした。
 
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2009年01月12日

カラスにどつかれた!

渋谷の朝の8:30。三連休中日の日曜日とあって、さすがの渋谷も人通りは多くない。駅前から東急へと向かう坂道をトボトボ歩いていたら、ガサッ

頭に何か当たった感触。「こんな低いところに枝があったかあ?」。自慢じゃないが粗忽者の私は、(ただでさえ悪い)頭をよくいろんなところにぶつける。何があったかと見上げると、もちろん枝はなく、飛び去るカラスの姿。近くの街路樹に平然と止まる。

!!!なんしよるとごらあ!!!

カラスに蹴られたのは生まれて初めてだ。大して痛くは無いが「俺はカラスに蹴られた」という心理的なショックがでかい。しかも渋谷のど真ん中で。

もしかして、渋谷のど真ん中、だからこその経験なのかも知れない。田舎にもカラスは沢山いるが、田舎のカラスも人の頭をどついたりするのだろうか?

釈然としない気持ちを抱えたまま、オーチャードホールへと向かったのである。
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2008年05月30日

水族館で囲まれる

日立に行く用事があったので、ちょっと足を伸ばして、福島県のいわき市に行って来た。サンマが美味しいと評判の展示で有名な「アクアマリンふくしま」が目的だ。以前から気にはなっていたので、ちょうどいい機会だし、今日はサンマを見て来よう。

失敗だった。

不覚にも、大量のコドモに囲まれてしまったのだ。遠足だか社会科見学(は変だな、何て言うんだろう、理科見学か? 最近はそんなのがあるのか)だか知らないが、幼稚園、小学校、中学校と、水族館の中は団体さんで超満員だ。

オープンから3年ぐらいは経ってる筈だし、そろそろ平日なら落ち着いて見られるかなと期待していた私が迂闊だった。平日は平日で、こういう落とし穴があるのか。

団体さんは騒がしい。そして大人もコドモも、ばしゃばしゃと写真を撮りまる。自分たちの記念写真ではない。まあ、それも撮ってるが、驚くべきことに、水槽にいる魚の写真を撮っているのだ。

なんじゃそりゃ。。。。。

館内に「撮影禁止」の表記は無いから、水族館としては特に問題視していないようだが、良いんだろうか。展示水槽には、当たり前だが、深海の魚もいる。フラッシュの光はストレスにならないのかな。

写真なんか撮って、どうするつもりなんだろう。まずもってそこが、私には分からない。例えば屋久島や知床辺りで、野生動物や植物の写真を撮るのなら分かる。近所の生き物だって良い。だが、ここは水族館だ。今そこに生きている姿を自分の眼で見ることに意味があるんじゃないかなあ。後で写真なんか見ても、図鑑を見るのと変わらない。見たくなったら、何度でも来れば良いじゃないか。そのために水族館というものがあるのだから。

だいたい、中学生にもなって学校行事でゾロゾロと水族館ていうのも、どうなんだろう。こういう所は、学校サボって来るのが楽しいんじゃないの?
posted by 非国民 at 00:16| Comment(4) | TrackBack(1) | 生き物あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月02日

野良ガマ

阿佐ヶ谷の某劇場入口にて。
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非国民の腕にしがみつく野良ガマ。何故かテントウムシみたいに上へ上へ登ろうとする。

この辺りの人はカエルに優しいのだろうか。このガマも人に慣れてるというか、怖がらないというか、触り倒してもさして嫌がるそぶりを見せない。おとなしいカエルだった。
posted by 非国民 at 02:53| Comment(7) | TrackBack(0) | 生き物あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月30日

小動物一般

とある街を歩いていたら、動物病院の看板が目に留まった。

いつも思うのだが、獣医という人種は、何故かくも奇抜な建築を好むのだろうか。
住宅街などを歩いていて「変な家が建ってるなあ」と思った時には、かなりの確率で動物病院である。
そんなことを考えながら近づいてみると、入口にはこう書かれている。
診療科目;小動物一般

例によって疑問が湧いてきて止まらない。困った性格だと自分でも思うが、こういうことが気になって仕方がないのである。
この場合、「小動物」の範囲とはどのようなものなのだろうか。続きを読む
posted by 非国民 at 23:55| Comment(10) | TrackBack(0) | 生き物あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月29日

オロロの謎

ちょっと仕事があって、利賀村という富山の山奥に行って来た。(本当は、ちょっとどころか結構しんどい仕事だったのだが、まあ仕事の話は止しましょう)。

山奥の事とてムシは豊富なわけだが、特筆すべきは地元の人が「オロロ」と呼ぶ小型のアブ。そこらじゅう飛び回っている。
幸い私は無事だったが、こいつに咬まれた時の腫れと痒みは半端じゃないらしい。

で、何が気になるって、その名前だ。何でまたオロロ?

およそ生き物の呼び名としてふさわしくない語感だ。
一説には、この虫に囲まれた人がオロオロするからだ、と言うが、いくらなんでもそれはウソだと思う。
いったい何なんだろう?
posted by 非国民 at 23:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 生き物あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月07日

テントウムシごめんね

電車に乗っていたら、膝の上に抱えた鞄の縁をテントウムシが歩いていた。

オレンジがかった明るい茶色の地に、白の点々。なかなか粋なデザインだ。
「指先に乗らないかなあ」と思って、テントウムシの目の前に指を置いてみる。
どうも私の指が嫌らしい。くるりと方向転換して、また歩き出す。
しつこく目の前に指を置く。また逃げる。
ムキになって何度か繰り返していたら、羽を拡げて飛んで行った。
しばらく車内を飛び回っていたが、そのうちに見えなくなってしまった。

・・・すまん・・・・・

つい、電車の中だということを忘れていたのだ。
駅に降りてから逃がしてやれば良かった。

ちゃんと外に出られたかなあ。
posted by 非国民 at 20:40| Comment(4) | TrackBack(0) | 生き物あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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